ヤケドや火事の原因になるから、むやみに豆電球の光を物に当てないでね!

豆電球の光を白い画用紙と黒い画用紙に当てたとき、画用紙の色によって、温まり方にちがいはあるだろうか?

画用紙の裏(うら)に示温シートをはり、温まり方を調べてみたよ。
実験映像(えいぞう)を見てみよう!

実験映像のボタン:クリックすると画面が開くよ!

目に悪(わる)いから、強い光を直接(ちょくせつ)ずっと見つめないでね!

※ 画用紙の変化のようすは、条件によってちがいます。

紙の色によって、温まり方がちがうのは、なぜ?

よく晴れた日に虫めがねで日光を集めて、白い画用紙と黒い画用紙に当てたとき、先にあながあくのは、黒い画用紙の方だったね。

炎のマーク 復習しよう! ⇒ 虫めがねで日光を集めて紙に当てると?

電気を光に変えて利用する豆電球から、画用紙に熱が伝わる仕組みは、高温の太陽から画用紙に熱が伝わる仕組みと同じだよ!

紙の色と温まり方

物体に熱を伝える光

紙に光を当てたとき、光を吸収して最も温まりやすい紙の色は、黒色だね。
物体に光を当てたとき、物体が最も温まりやすい光の色は、何色だろうか?

よく晴れた日に、細いすき間を通りぬけた日光を、プリズム(ガラスでできた三角形の角柱)に当てると、白色光が、いろいろな色の光に分かれるよ。

プリズムで分けたいろいろな色の光を温度計に当てたとき、温度が一番高くなる光は、赤色より外側の、人間の目に見えない赤外線という光なんだよ。

写真1:プリズムで分けた光の色と温まり方

赤外線は、物体を構成している目に見えないとても小さな、原子(げんし)という粒(つぶ)を、振(しん)動させるはたらきが、一番大きいんだ。

物体が赤外線を吸収して、粒(つぶ)の振(しん)動が、はげしくなると、物体の温度が高くなるよ。

物体に当たる光の種類と粒(つぶ)の振(しん)動

原子のつぶが振(しん)動すると、光が発生する

豆電球の光は、日光と同じように、黒い画用紙を温めたね。
豆電球の光も、いろいろな色の光が混ざって、白く見えるのだろうか?

電流の大きさを変えて豆電球の明るさを変えると、光の色が少し変わるよ!

写真2:電流の大きさと豆電球の光の色

豆電球を流れる電流が大きくなると、豆電球のフィラメント(金属線の光る部分)を構成する粒(つぶ)の振(しん)動が、はげしくなるよ。
フィラメントが高温になると、発生する光のエネルギーの大きさと光の強さが変わるため、光の色が変わって見えるんだよ。

高温度と色
(出典:理科年表 2021)
温度(℃)
初期の赤熱 500
暗赤熱 700
桜赤熱 900
鮮明なる桜赤熱 1000
橙黄熱 1100
鮮明なる橙黄熱 1200
白熱 1300
まばゆい白熱 >1500

500℃以下の温度では、人間の目に見えない赤外線だけが放射されるよ。
500℃より高くなると、赤外線に加えて、赤色の光も放射されるよ。
もっと温度が高くなると、黄色、緑色、青色の光が、順に加わって、白色の光に変わっていくよ。

炎のマーク

豆電球のフィラメントが、発熱するようすを、見てみよう!

→ 外部リンク【NHK for School 抵抗(ていこう)による発熱とは?】

https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005301357_00000

(※ 日本放送協会ウェブサイトへリンク。アドレス確認日:2023年3月28日)

炎のマーク

高温の物体を構成する、はげしく振(しん)動している粒(つぶ)から、光が放射されているとき、その光を低温の物体が吸収して、熱が伝わる仕組みは、「音叉(さ)」の共鳴や、「ふりこ」の共振(しん)に、似ているよ。

→ 外部リンク【NHK for School 音叉(おんさ)で共鳴するしくみ】

https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005302177_00000

(※ 日本放送協会ウェブサイトへリンク。アドレス確認日:2023年3月28日)

※ 光は、空気や糸がない、宇宙空間のような真空中でも伝わります。

高温の物体から出る見えない光に注意!

木や紙などの燃えやすい物に熱が伝わると、火を近づけなくても、急に火がついて、燃え出すことがあるよ。なぜだろう?

木や紙などの燃えやすい物が、高温になって、粒(つぶ)の振(しん)動がはげしくなると、粒(つぶ)どうしをつなぐ結合(けつごう)が、切れて、分解(ぶんかい)して、黒い炭(すみ)と、けむりに、変わるよ。

原子(げんし)の振(しん)動がはげしくなると、原子(げんし)どうしをつなぐ結合(けつごう)が分解する

物が熱で分解して、黒い炭(すみ)になると、炭(すみ)に熱が伝わって、さらに高温になり、粒(つぶ)の振(しん)動が、はげしくなるよ。
粒(つぶ)の振(しん)動がはげしくなると、粒(つぶ)から、強い赤外線が放射されるようになって、回りにある物に、熱が伝わるよ。

炎のマーク 電気のコードを束ねると、高温になって燃え出すから危ないよ。

→ 映像資料を見てみよう!
映像資料【未然に防ごう!電気器具火災~身近に潜(ひそ)む火災危険~】

高温の物体から出る光は、物体の回りに広がって進むよ。
物体から遠ざかるほど、光の当たるはんいが広くなり、光は弱くなるよ。
光を出している物体から十分にはなれた場所では、きょりが2倍になると、光の強さは4分の1になるよ。

太陽・地球・木星・土星

地球 木星 土星
太陽からのきょり(倍) 10
太陽からの光の強さ(倍) 25分の1 100分の1
白熱電球からのきょりと光の当たる面積と光の強さの関係
発光体からの
きょり(倍)
面積
(倍)
光の強さ
(倍)
2分の1 4分の1
4分の1

防火の基本は、燃えやすい物を高温にしないことだよ。
燃えやすい物は高温の物体からはなして、十分なきょりを確保しよう!

炎のマーク もっと学びたい子のためのページ ⇒ 火気器具等の取扱(あつか)いについて

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