1倍強震計記録の数値化データに関する留意事項
データファイル
1つの地震記録で4つのファイルが基本。
- ex.)新潟地震の場合
- T6406160.tok
X6406160.tok
Y6406160.tok
Z6406160.tok
拡張子tokは官署名(TOKYO)に対応する。
KOK:皇居一部有り
T、X、Y、Z:時間,東西、南北,上下
6406160→1964年6月16日の1番目の記録
余震等同じ日に複数ある場合は、最後の"0"→"1","2" などとなる。
T*.*ファイルは例えば次のようになっている。
200 100
880,462,1471,470
1,1,1,4.0,4.0,3.9,6,7,8
1行目は解像度で、時間軸(T)100 振幅軸(Y)200dpi(dot/inch)であることを示す。
2行目は5分間のタイムマーク(原則的に波形のある部分に近いところの)の始点、終点を (T,Y)の順にdot単位であらわしている。(880,462)-(1471,470)
3行目は地震計の定数で、記録日時以前の最も近い検定結果を示す。
1,1,1は東西、南北、上下の倍率と極性を示す。-1,-1,-1の場合は西東、北南、下上となる。
次の三項は固有周期(sec)で、東西、南北、上下の順
最後の三項は制振度で、東西、南北、上下の順
X*.*ファイルは東西成分。
1行目は解像度でT*.*と同じ。
2行目は記録の始点、終点座標(T,Y)でdot単位
3行目以降から記録で(T,Y)座標 dot単位ではあるがreal(スキャナーの濃淡に基づいているため) また、2行目の始点と3行目の座標が一致していないことがあり、3行目を採用することを推奨する。
同様に、Y*.* 南北成分 Z*.* 上下成分
よって、実地動に戻す際にはT*.*ファイルをみて、極性、紙送り、定数等を取り込み計器補正を行えばよい。
なお、記録の始まりの時間は、ペンアップ又はペンダウンの位置情報に基づき揃えてある(ただし、等倍記録において目視で計測したものである)。
注:記録紙のたわみ、コピー紙の張り合わせによるしわ等の影響で記録がうねっていたり、ジャンプしていたり、あるいはスキャナーにかける際に傾いていたり等、色々不具合な部分が多々あるので、フィルター等の処理を施すことが必要となる。また、SN比の悪い記録も敢えて数値化してある。