消防防災機器の開発等、消防防災科学論文及び原因調査事例に関する表彰 表彰式

自治体消防制度50周年を記念して、消防庁は平成9年度から消防科学・技術の高度化と消防防災活動の活性化に寄与することを目的に消防防災機器の開発・改良及び消防防災科学に関する論文を募集し、優秀な作品を消防庁長官が表彰する制度を創設しました。平成23年度は、第15回目となります。

文書による募集案内、消防防災関連紙誌、各種消防関係団体の機関誌への募集広告及びインターネットへの掲載等により広く作品を募って参りました。その結果、本年度も65編という多くの作品の応募がございました。

応募作品は、学識経験者及び関係行政機関並びに関係団体を代表する者からなる表彰選考委員会において審査され、17編(優秀賞14編、奨励賞3編)が受賞しました。

表彰式は、平成23年10月21日(金)に東京・港区ニッショーホールで行われました。


表彰状授与
選考委員会 講評
選考委員会副委員長
本間恭二 電気通信大学名誉教授
記念撮影
前列左から四人目より、松原美之 消防研究センター所長、久保信保 消防庁長官、本間恭二 電気通信大学名誉教授(選考委員会副委員長)、坂井秀司 全国消防長会事務総長(委員代理)

受賞作品

1. 優秀賞(14編)

  1. 消防職員及び消防団員による消防防災機器の開発・改良の部(3編)

    • 小型移動式地震体験装置の製作について
      後藤 裕一(生駒市消防本部)
    • つかみ帯
      奥迫 正康、深谷 悠平(呉市消防局)
    • 水難検索棒の試作について
      本山 友宏、松尾 吉祐、林田 昌幸、児玉 真一、日髙 敦雄、登島 康介(京都市消防局)
  2. 消防職員及び消防団員による消防防災科学論文の部(2編)
    • 住宅用太陽光発電システムが設置された建物火災の消防活動について
      小室 修(東京消防庁)
    • ヘリコプター空中散水による市街地火災時の延焼遅延効果に関する研究
      富塚 伸一郎(東京消防庁)
  3. 一般による消防防災機器の開発・改良の部(2編)
    • ポータブルな体幹装着型遠隔超音波診断システムの世界初の具現化に向けた改良と移動体搬送下における診断試験結果の報告
      伊藤 慶一郎、鶴田 功一(早稲田大学大学院 創造理工学研究科)、中村 京太(横浜市立大学付属病院)、竹内 良平(横須賀市立市民病院)、菅野 重樹(早稲田大学創造理工学研究科)、岩田 浩康(早稲田大学 高等研究所)
    • 心肺蘇生中の心電図解析に基づく抽出波形の早期認知システムの開発および検証
      山口 芳裕、宮内 洋(杏林大学医学部救急医学)、大屋 英稔(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)、 桐岡 茂、岡井 貴之(株式会社CAEソリューションズ)
  4. 一般による消防防災科学論文の部(1編)
    • 電線延焼現象に対する理論予測法の提案
      中村 祐二(北海道大学大学院 工学研究院)、東谷 圭祐、巖上 純也(北海道大学大学院 工学院)
  5. 消防職員による原因調査事例の部(6編)
    • 差込みコネクターからの出火メカニズムと再発防止対策
      林 大二郎、池田 嘉典、杉村 全紀、池田 一、平井 裕己(静岡市消防局)
    • オルタネーターから出火した車両火災について
      石川 理一郎(福岡市消防局)
    • 自動車用緊急保安炎筒からの出火事例
      菊池 栄祐、渕上 薫、松田 嘉之、奥井 宏章、鎌手 貴文、塔本 敦(大阪市消防局)
    • 着火剤(メタノール)の検知方法に関する一考案
      大阪市消防局予防部予防課(大阪市消防局)
    • 防爆型照明器具の地絡による爆発火災について
      荒沼 健、錦織 誠司(鹿島地方事務組合消防本部)
    • IHクッキングヒーターに起因する火災について
      西中 宗弘(枚方寝屋川消防組合消防本部)

2. 奨励賞(3編)

  • ストレッチャー・スノー・アタッチメント(SSA)の開発
    赤平 正淑、水越 敦之、八木 洋幸(富良野広域連合消防本部)
  • カーナビを活用した消防水利情報表示システムの開発
    加藤 芳男(四日市市消防団)
  • 傾斜感知警報器
    西川 義起(東近江行政組合消防本部)